(バリ島のヌサドア・ビーチ)

  バリ島はヒンズーの神が支配する島である。その総本山が島の東側にそびえ
るアグン山である。この山が宇宙の中心であると考えられている。山側は、聖
・善・平和・幸福などを表し。海には魔物が棲むと信じている。これだけ海に
囲まれていながらも、海で遊ぶバリ人は少ない。

  日本から赤道を越え７時間、そこは緑溢れる常夏の島である。紺い空と鏡の
ような海、そして、優しいまなざしが我々を迎えてくれる。

  夏休みにこのバリ島を訪れた。僅かな滞在ではあったが、強い印象を残して
くれ、また、ゆっくりと訪れてみたいとも思った。

  東西１４０キロ、南北８５キロの
小さい島だが、世界有数の観光地に
なっている。人口は３００万人近く
に達し、人口密度は高い。

  バリではバリ語が話され、特色あ
る宗教文化が育まれている。バリの
住民の９割がバリ独自のバリ・ヒン
ズー教徒であり、神秘的な文化・伝
統を育んでいる。

  北寄りの東の空から上がる朝日

  バリ人は明るい性格の中に内省的
な面を持っており、善と悪、強者と
弱者、清浄と不浄の間の格闘として
踊りの中で表現される。

  ダンサーは幼い頃から専門の教師
によって厳しく訓練される。

  踊りと芝居は一体化しており、バ
リ人にとって踊りと音楽で神々を楽
しませることは、寺院での供物と同
じように自然で大切なことである。

  バロンダンスは、獅子舞のような
聖獣バロンと、牙をむき出した魔女
ランダとの終わりのない死闘である。

  ケチャックダンスは、星空の下、
半裸の男たちが「ケチャッ、ケチャ
ッ」と大合唱して演じられる男性合
唱舞踊劇であり、見事なハーモニー
の集団パフォーマンスである。