＜菅生ヶ丘の散歩コース(2)＞

　老人介護施設鷲ヶ峰を見下ろす丘の脇に、生コン工場がある。いつも、こ
の敷地を通り抜けていくので、ご主人とはなじみである。工場の敷地内に植
えられた２本の柿の木に甘い柿がなるが、昨年は不作だったが、今年は、期
待できるので、一杯、分けてくれるという。柿は、作業用のシャベルカーで
採るというダイナミックなものだ。
　実は、この生コン工場からは、我が家のコンクリート打ちの際には、ミキ
サー車がいつもやってくる。ほんの５分程度の距離なので、新鮮そのものの
生コンが供給されるということでもある。

　艦艇のソナー技術の研究をしている研究所が、広大な敷地にある。近隣の住
民運動によって、そのごく一部を公園として開放したが、広大な敷地は、木々
に覆われ、野鳥の楽園である。周囲は、鉄条網が張りめぐらされているので、
閉じられた世界である。ここで開発された技術が、戦争のために使われない
ことを願いたいものだ。

　防衛省研究所の北西、多摩区長沢の丘陵の北面に、旧富国生命グランドがあ
る。すでに売却されて、一時は、全面的に閉鎖されていたが、その後、貴重な
グランドとして、休日には使用されている。
　この土地と、隣接した道路越しの北の広大な土地に、有料老人ホームを建設
するという。老人ホームは必要な施設だが、周辺住民の自治会は、建築内容に
ついて話し合いを求めているが、解決はしていない。
　掲示された予定では、この１０月の中旬に解体がはじまり、来年４月、着工
とのことであるが、５階建ての壮大な建物が、相応しいのかどうか、疑問なと
ころである。この貴重な広場としての空間が無くなると、この地域の環境が大
きく変わることは間違いない。